妄想と脚とプリン
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2011/11/01 12:38:32
2011/11/01 12:38:32
男から差し入れられた、デザートのプリンを、スプーンで口に運びながら女王様は、ソファの背もたれに深々と腰を下ろした。
男に見せつけるかのように、脚を高く組み、ピカピカの黒いエナメルのハイヒールの先を、静かに揺すって、微笑んだ。
全裸の男は床を這って、足元に正座した。
そうして、ごく自然に、男の両太腿に艶やかな黒いエナメルハイヒールの足を乗せた。
何もしなくとも、足元の男の太腿の皮膚に細く高いピンヒールは、くいこんでいる。
男は苦痛の表情を見せたが、あえて無視をし、ゆっくりとプリンを召し上がっている。
時折、太腿に乗せたハイヒールを移動させ、細いヒールを少しよじったりしながら、戯れていた。
「フフッ、勃起する足置きとは呆れるわね」
男を見下ろす眼が、妖しく輝いている。
右足のヒールの先に重心を乗せ変えた。
男の皮膚に、じりじりと細いピンヒールがくいこんでいく。
「ウグッ…」
小さな悲鳴にも似た声が[許して]とも[助けて]とも聞こえてきたけれど、あえて無視した。
男の勃起は反感を抱いていない証拠。
そうして、左足のヒールの重心を乗せ変えた。
「ウッ…」
男は、顔を紅潮させ、うつむいた。
「なぁに?」
「い、いえ…」
男の太腿に、細いピンヒールは、刺さったまま沈んでいる。
「フフフッ…なによ、どうかしたの?」
笑って、男に問いかけた。
「な、…何でもございません」
男は顔を上げて、掠れた声を洩らした。
プリンの最後の一口を口に運びながら、右足のヒールをこねくりまわした。
うつむいた男の肩が小刻みに震えていた。
悶えているというのに、男の勃起は継続していた。
「フフフッ、見てごらんなさい、こんなにヒールの痕が…。クスッ、ほら、くいこんでいるわ」
愉しげに笑みを浮かべ、たおやかに見下ろしている。
男の身体は、苦痛に反応しながら、愉悦にも反応しているということか!
「ごちそうさま。美味しかったわ」
声とともにハイヒールが床にカッンと音をたてて移動した。
男の太腿には、小さないくつかの楕円形が無残に刻みこまれている。
ヒールの痕跡。
深、赤く、窪んでいる。
真珠女王様の黒いエナメルのハイヒール。
細くて高いピンヒール…。
男は床に伏せ、その艶やかなエナメルの足先に唇をうやうやしく添えた。